2016.01.14
心を動かす魔法の文章術 クリエイターさんへオススメしたい本
前回、クリエイターさん向けに古典を1冊紹介しましたが、今回はクリエイターさんの中でも、文章を書くことを専門としている方へ向けて新たな本を紹介します。
画像はamazonさんからお借りしました。
中々ペンが進まない
文章を書くって大変ですよね、私自身この本に出会う前まではかなり苦戦してましたので、文章を書くことの辛さは大変理解出来ます。良質なインプットを日々行うことは当然ながら、どうしても色々な思惑が目の前を遮り、アウトプットに繋がりにくくなっていると思います。
インプットしているのに、アウトプットが上手くいかない、そんな状態のクリエイターさんにオススメしたい本になっています。文章書きは、シナリオライターや漫画家、などの職業は直ぐに思い付きますが、文章を書いて心を動かす必要のある人間はそれだけではありません。例えば、ゲームプランナーも含まれます。日常で人に何かを伝える、という工程が発生するクリエイターさんは全て該当すると考え読み進めて頂きたいです。
プロの代筆屋さんが書いた本
著者は、中島泰成さんという方です。この方は、代筆屋さんという仕事をされています。代筆屋さんって何だろう、という感じですよね。当然だと思います。私も、代筆屋さんという職業をこの書籍で初めて知りました。日本人にとって言葉は、あ~んの46文字で成り立つ世界です。私達もこの46文字の世界で全てを表現しています。この46文字の世界を匠に操り、自分が見ている世界を代わりに表現してくれる方を代筆屋さんと呼ぶそうです。
人間の頭では、常に抽象化されたイメージが走っており、その抽象化されたイメージを人に伝える時に使うのが言葉です。しかし、人間は完全ではないですからイメージを上手く言葉に変換出来ない時もあります。愛とか平和とか、ある程度の世界観を共有していないと言われても入りませんよね。そんな時に力になるのが代筆屋さんです。
今持っているイメージを20文字くらいで言葉にしてくれます。こういう仕事ですので、言葉で世界を表現することは非常に長けています。ページ数は249となっていますが、ページ数ほどのプレッシャーは感じず、さらさらと読み進められます。全部で7章構成となっており、どの章からでも読める易しい作りです。仕事の休憩時間、朝の通勤時間などを利用すれば1日で読破出来ます。
書くことを怖がらず、とにかく書けば上手くなる
この本は、技術本としても役立ちますし、同じプロがこんな思いを抱えているのか、を理解するのにも役立ちます。そんな中、私が印象的だったのは、初めの冒頭です。
書くことを怖がらず、とにかく書けば上手くなる
(心を動かす魔法の文章術より引用)
ここを読んで私自身気持ちが軽くなりました。実際書くスピードも上がりました。書くことが出来ない人は2種類に分かれます。インプットが不足している、書いた後の結果を恐れている、のどちらかです。著者は前者でいることは勿体無い、他人と比較せず、どんどん書こう、と言っています。みなさんはどうでしょうか、頭を抱える前にまずは書いていきましょう。本のテーマはあくまで文章でしたが、伝えるという行為は会話も含まれます。どんどん言葉を使っていきましょう。
沢山書いて、沢山読書をしましょう
あと忘れてはならないのは、インプットを欠かさないことです。何故なら、インプットが無い状態は箱の中身が空っぽということです。それは書こうにも、伝えようにも、言葉が出てきません。著者も同様の指摘をしています。
良質なインプットと沢山のアウトプットで、より良いコンテンツを生み出して下さい。今回の本紹介がその一助になれば幸いです。