2016.01.23

仕事はしんどいのか? アニメゲーム漫画業界のクリエイターさん達に知っておいて欲しいこと

shutterstock_174253685悪循環を断ち切りたい、そんな思いで今日も運営しています

記事を読んでいただきありがとうございます。今回は、楽しむ側から創る側に回ることは大変です、という話しをします。私たちはラクジョブという求人広告を運営しておりますので、離職や転職が活発な方が嬉しいことは間違いありません。ただ、その状況はクリエイターさん、業界の企業さん達は嬉しいでしょうかと疑問に感じています。なぜならそれは、永遠にクリエイター側、企業側のミスマッチが繰り返されることを意味します。

ラクジョブでは、アニメゲーム漫画業界の発展している状況というのは、クリエイターさんと企業さんの双方が作品作りだけに集中できている世界と考えています。しかし残念なことに、現在はその姿とは程遠くなっています。そこで今回は、双方のミスマッチを無くしてもらうために、クリエイターさん向けに、消費者側から制作側に移ることの厳しさ、という点についてお話ししたいと思います。一生後悔しないための、就職、転職を考える材料になったら幸いです。

shutterstock_250536997なぜアニメゲーム漫画業界を選択したのか

皆さんは世の中にいくつも業界がある中で、アニメゲーム漫画業界へ就職、転職を選んだ動機は何でしょうか。多くの方が自分がアニメゲーム漫画が好きだから、と答えるのではないでしょうか、それが意味するところは、自分が楽しんでプレイしたようなゲーム、楽しんで見ていたアニメ、夢中で読み進めた漫画、そういった物を自分が作れたら楽しい、と考えているからですよね。好きという動機は大切なことですし、素晴らしいことだと思います。ただ、楽しむ側から創る側に変わるのは本当に大変なことです。人の3倍好きでも挫折する方はいます。これは、お客と販売者の視点に立って一度考えてみることでよりハッキリ理解できます。

今まで楽しむ側だったあなたはお客さんになります。お客ということは、自分が楽しめたらOKです。これは自分だけが喜びたい、自分に対してのみ行われる行為です。ところが、販売者に状況が移った途端、お客さんを楽しませる、他人を喜ばす、という人に対して何かをしてあげる行為に変わります。お客である以上自分が120%楽しめれば良いので、そのことが悪いという話ではありません。立ち位置で行為が変わり、やるべきことに他人が入ってくるので少し大変になります、ということです。

世の中に価値が生まれる時というのは、何かをしてあげて人から感謝され、その対価、として価値が生まれます。アニメゲーム漫画業界も同じです。作品を他人のために作ることで、楽しい、面白い、ハラハラする、また見たくなる、感動する、という価値をお客さんに提供しています。他人のためにしてあげられない行為からは価値が生まれないということです。

さらに、数年前までは主流だった、有料のモノを宣伝を使って楽しく見せ買ってもらうという時代から移り、無料のモノを楽しいと思ってもらってそこから課金してもらえるか、という時代に変わっていっています。実際、ソーシャルゲームの場合、トップセラーに入っているほとんどが初めは無料、アニメの場合、定額制に移行する前にお試しがあるHuluやNetflix、1話だけ無料で提供しているバンダイチャンネル、漫画の場合、基本無料、それ以外を見ようとすると有料、とアニメゲーム漫画業界全てに無料でスタートさせる仕組みに変わっていっています。これは、別名フリーミアムと言われるビジネスモデルを指していますが、フリーミアムモデルはこれから増加していく傾向と言われています。つまり、お客さんが価値のあると思う作品を作る必要があります。

shutterstock_106343936自分が面白い作品≠他人が面白い作品

無料から有料に移行させることは、相当な価値を生ませる必要があることは、何となく理解されたと思います。このことがなぜ大変という説明に移ります。基本的に私たちの身の回りにあるものは全て自分にとっての重要物しか存在していません、その証拠に興味がある物が身の回りに集まり、興味のない物は意識の外に行っていると思います。例えば、好きなアニメ番組の放送時間は時間になれば思い出します。しかし、ブラジル人が今日何を食べているだろう、は考えていませんから日常思い出すことはないですよね。このように私たちは自分に関係がある重要な物だけを選んで生きています。これはラクジョブ新聞を読んでいるあなたが特別ではなく人間はそういうモノということです。

ここで作品作りの話に戻ります。自分が面白い作品≠他人が面白い作品、ということは、100%他人の重要だと思っていることを考えて作る必要があります。先ほど、ブラジル人のご飯の例で想像してもらいましたが、大変だった筈です。この大変なのが、仕事です。他人の為に何かをしてあげる、というのは他人にとって重要でも、自分にとって重要ではないかもしれません。それでも、作って、と言われたら作るのがみなさんのお仕事です。

51gbhIkUBqL「消費者になってはいけない。生産する者になりなさい」

という発言は宮崎駿監督のモノですが、この言葉にも表れてます。ジブリといえば、日本のみに留まらず、世界に影響を発信しています。そんな偉大なるアニメ監督もこのような発言をしています。いかに消費者目線で作ることが難しい、ということです。

画像はamazonさんからお借りしました。

大変さを理解した上で後悔のない選択を

楽しむ側から創る側へシフトすることがこんなにも大変、ということを分かって上で悔いのない就職、転職先を選んで欲しく今回のことを書きました。みなさんの就職、転職を考える材料にしてみてください。

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PROFILE

桜井 悠太

桜井悠太

アニメゲーム漫画業界発展 桜井悠太 岐阜県出身。町田市育ち。2014年からビ・ハイア株式会社に所属。アニメゲーム漫画業界の企業様同士をビ・ハイアが10年間に渡り培ってきた4000社のネットワークを活かしマッチング、相談・営業コンサル、アニメゲーム漫画業界の求人専門サイト「ラクジョブ」の運営と各社様の求人のお手伝い。クライアント企業は年商約200億円以上の大企業から数億円の中小企業まで幅広く。趣味は、アニソンとクラシックがメインの音楽鑑賞、1ヶ月100冊ほどの読書。今日も業界発展。