2016.06.05
アニメゲーム漫画 求人 中小企業は不利?大手やメーカーは選び放題 300人未満の会社が採用を成功させるには
景気が良いことはとても良いことです。景気が良くなったことに対して「嫌だ」という人はごく少数だと思います。日本全体の景気が良くなり、雇用が促進され、働く場がしっかり整っているのは日本全体にみてもプラスの事象です。ただ、プラスへ転じたからといって早々良いとは言っていられないという企業側の事情もあります。何故なら景気が良くなるということは企業側は雇用を積極的に行う必要が出てくるからです。その時に応募してくる人数には限りがあります。
もし企業側、求職者側のどちらかでバランスが欠けているとしたら一体全体どうなるのだろうか、という状況を迎えているのが正に今の日本といえます。今回のデータだけでいえば東京で新卒を雇おうと考えている中小企業さんは大企業に比べて圧倒的不利となっています。5月31日の日経新聞夕刊によりますと
引用開始
74年以来全国1.34倍に上昇、厚生労働省が31日発表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と比べて0.04ポイント上昇の1.34倍だった。1991年11月以来、24年5ヶ月ぶりの高水準だった。上昇は2ヶ月連続。幅広い業種で深刻な人手不足が続いており、求人数が押し上げられている。都道府県別の有効求人倍率は東京都が2.02倍となり、1974年6月以来の高い水準となった。
引用終了
求人倍率というのは今ある仕事に対して仕事をしたい希望者を割った物です。例を挙げると20件仕事がある時に10件の仕事をしたい人がいる状態は求人倍率2となります。今回東京都が2.02倍となっており正に2倍以上仕事に対して人が足りていない状態です。現在東京都には東京都には中小、大企業合わせて452,197社が存在しています。(中小企業庁HP「質問 中小企業の数はどのくらいですか」より)この中で多数の企業が人が欲しいのに人材が来ないという状況に陥っているといえます。ただし、大企業やメーカーなどは別で取り放題です。
大企業やメーカーは選び放題です。そこを分かりやすく象徴した記事がこちらです。6月1日の産業新聞より
引用開始
リクルートワークス研究所によると、2017年3月卒業予定の大学生・大学院生の求人倍率は従業員数300人未満の中小企業で4.16倍。
引用終了
画像の記事を読んで頂くと如何に300人未満は不利というのが良く分かります。5000人以上の企業は0.5倍、300〜999人以上の企業はおよそ1倍です。つまり、大企業やメーカーは仕事が1つあれば必ず1人の人材がやってきます。さらに、大きな5000人以上の企業は1つ仕事がある時に2人応募が来ます。企業が大きいことは仕事だけでなく求人にも影響を及ぼすというのは皮肉な話です。ですが、現実問題としてそうした状況は起きています。
実はアニメゲーム漫画業界で突出して収益を挙げているゲーム業界のトップ企業群ですら5000人という所に到達しているのは少数です。2016年6月4日現在、任天堂 5,064名(連結社員数)、SIE 約1,400名、セガホールディングス 383名、スクウェアエニックス 3,864人(連結)、コナミホールディングス 4,578人、ちなみに、最近勢いに乗る会社も出しておきます。ガンホー 991名(連結)、mixi 558名(連結・正社員のみ)、コロプラ 826名(グループ全体)となっています。ご覧頂いてお分かりになる様に連結ベースで5000人を超えているのは任天堂のみです。今回参考にしたデータには1000人から5000人未満の求人倍率が載っていないため確かなことは言えませんが、人数の多さで倍率が下がっていることを鑑みますと1000人近くいる会社も任天堂ほどではないにしても人材採用には有利といえます。
App Storeランキング上位を占める企業ですら1000人未満ということは、上から仕事を請ける会社の従業員数はもっと少ないことが予想されます。つまり、アニメゲーム漫画業界の企業さんのほとんどが1人採用することが如何に難しい課題かということです。となると、アニメゲーム漫画業界の会社さんは何かしらの一工夫が必要です。
そこで私が提案したいのは自社HPを利用しての情報発信という一工夫です。こちらは情報通信白書に載っている「応募者は企業へ応募するときどこの情報を信用するのか」という画像です。
2001年はインターネットの企業ホームページ72.6%、インターネットの情報サイト71.3%、民間情報会社が発行する就職情報誌56.3%、それに比べて2013年はインターネットの企業ホームページ85.7%、インターネットの就職関連サイト82.7%、民間情報会社発行する就職情報誌45.1%となっております。簡単にいえば、御社のホームページが企業選びの一番の決め手ということです。上記でお伝えした様に現在は採用一つ取っても非常に厳しい状況です。反対にいえば、人材側は自分に合った企業を見付けるために検索を掛けるという常識が人材の今です。ですから、インターネット世界に御社の情報が載っているということは応募率は上がるといえます。たくさん出回る情報の中に御社の情報がそっと忍んでいる状態です。
HPでの情報発信を利用することで会社の特徴、実績、社内の雰囲気見せることにより御社を知ってもらえます。さらにいえば、目的は多くの優秀な人材を自社へ集めることもありますが、もう一つ大きな理由としてアニメゲーム漫画業界で自分に合った企業が見付かり、定職率も上がり、企業と求職者のマッチングが成功、そして業界の定職率も上がり良い作品が増えるという点は何よりも大切です。私自身もそうなっていって欲しいと思っております。御社の特徴を前面に出した情報を発信することで人材側も御社を理解し応募をしてきます。そうした活動により自然と定職率も上がり、人数も年々増加し、会社としても大きく発展を遂げていく会社が増えていけば嬉しいです。情報発信を行うことの一工夫が良い人材の採用に繋がります。大変厳しい状況ではありますが、そこを逆手に取って自社コンテンツ発信是非今日から始めてみてください。
HPを使った情報誌発信について私たちが取り入れていることもあり力になれますので質問などありましたらお気軽にご連絡ください。