2016.05.24

ゲーム 求人 ガチャとアイテム課金制について 日本と海外の売れ行きゲームの違いから分かること

ousyu日経新聞より

こちらの画像は欧州4カ国の携帯ゲーム市場、20年に1.8倍にという日経新聞のニュースです。詳しくはリンクより見てみてください。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO02643240S6A520C1TJC000/

この数字を発表しているのがサイバーエージェントさんで2015年から推測するとこれから右肩上がりに上昇し約2倍の売上を見込めると報じています。対象となったのは欧州4カ国、家庭用、携帯用それぞれで新規顧客を開拓し、ドイツが市場を増やす役割を担うと書かれています。

多くのSAPさん達は日本の市場を始め、世界の市場を開拓しようと日夜取り組んでおります。では、単純に国内のゲームを持っていけば海外でも売れるのかという訳でもありません。海外と国内の売れているゲームを例にその辺りへ追っていきたいと思います。萌えや可愛いは世界で通用するのか、国内でこれから海外展開を狙う企業さんもこの記事を読んで活用してみてください。

ilasuto日本のランキングと海外のランキング

統計学という学問が世界に存在します。それは統計を見て、あらゆる考察を加え、背景を読み取り次なる一手を考えるべく学問です。そうはいっても人間のやることですから統計だけでは推し量れない部分は多々あります。ですから、ランキングで全てを推し量れるというのは無理な話ですので参考程度で止めておきます。こちらの画像は海外のiPhoneアプリのランキングです。日本のランキングで上位に来ているものは

日本
1位 モンスターストライク
2位 パズル&ドラゴンズ
3位 LINE:ディズニーツムツム

という結果に対して

アメリカ(画像のモノ)
1位 ゲームオブウォー
2位 クラッシュ・ロイヤル
3位 Spotify Music

と需要が大きく分かれていることが分かります。今回冒頭で紹介したサイバーエージェント系の調べによると約2倍程度売上の伸びることが判明していますが、実際に今の国内ゲームでは世界と戦えないということが現時点で分かってしまっております。

Businessman in his office making stop sign戦えない

少しぶっ飛んでいる考え方かもしれませんが、これからは一つの島国に対するゲームというだけでなく世界に向けて汎用性のある作品を作っていく必要があると思っています。その要因は例えばTPP、憲法改正、少子高齢化、AIなど様々なモノがあります。一つの価値観に押し留まらず世界に対しても需要があるものを作っていくことが会社の生きる道とも言えます。今まで世界でブレイクしたゲームにマリオなどランクインされてきますが、あれは正に世界に一石を投じたからこそブレイクしました。現在そうしたモノづくりを求められています。全くありませんという訳ではないのですが、売れているゲームを見ると若干ズレている感は否めません。ゲーム業界の社長さん達にお話をお聞きすると「世界と戦えるモノを作る必要がある」や「ゲームコンテンツをもっと広い人に知ってもらうために汎用性のあるモノを作りたい」など似たような要望や意見を受けます。

諸外国でブレイクしているゲームと日本国内でブレイクしているゲームは課金ポイントが大きく分けて違います。ご存知だと思いますが、日本のゲームはガチャ要素が主体、海外のゲームはアイテムなどが主体、となっております。でも、実際開発会社さんやメーカーさんに聞くと理解はしているのです。それでもガチャ要素を主体としたゲームがメインとなっている。なぜこうなっているかの背景について私なりの持論をここから展開させて頂きます。

Fighting marinesガチャとアイテム課金

単純に言ってしまえば目先のキャッシュに捉われているからです。アイテム課金よりも射幸性を煽るゲームの方が作るのはラクだとお聞きします。そうした発言を元にして考えると何故そちらのゲーム制作を選択しないのかと言えばキャッシュになってしまうからという理由に落ち着かざるを得ません。会社という単位で考えた時にキャッシュになることが何よりも重要です。運転資金はどこから賄われるかと言えばお金な訳ですからキャッシュは必要です。国内という小さな市場を見たとしても単純に考えて約1億人以上のユーザーが眠っています。その1億人全てがゲームにお金を注ぎ込めば結構な収益を得られます。ここに問題があります。日本の市場と海外の市場を視野に入れると70億人というユーザを得られますが、日本だけでしたら1億人に響くゲームを作るだけです。

そうしたい気持ちは分かるのですが、ゲーム制作、ゲームの歴史、ゲームをプレイして得られるモノという視点で見た時にガチャで射幸性を煽って課金させるという発想はゲームの魅力を存分に発揮しきれていないと思います。だからこそ、海外ゲームはますます面白さを改良し、ハイエンド系のゲームで国内の市場すら持って行かれているのだと思います。私自身黒猫やツムツムなどハマったこともあり凄く楽しいゲームと思うのですが、国内のゲームと海外のゲームを比べた時に見ている視点の違いは顕著に出ているなと感じます。目先にキャッシュポイントがあるのですからそこは否定するつもりはありません。トータル的な目線でゲームを見た時の視点が必要でゲーム制作をする姿勢が必要ではないかと思います。

偉そうに言いましたが、私は多少のソースが読めたりアイディア出しや企画の提案ができる程度です。いつもゲームを作って下さっているクリエイターさん達がいなくてはゲームはこの世に存在しません。ですから、本当に有難いと思っています。そうして感謝しているからこそゲーム業界のこれからの在り方を海外でほとんどブレイクしていないという視点なども見て開発に当たって頂ければ何よりだと思い書きました。海外のゲームだけが凄いのではなく、国内ゲームが凄いのは間違いありません。その凄さはもっと汎用性の高いものに変えていけば日本、世界のゲーム市場が2倍どころか10倍、100倍へ膨らむというのも実現すると思います。ゲーム業界の未来がより良いものになることを願ってお手伝いしていければと思います。

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PROFILE

桜井 悠太

桜井悠太

アニメゲーム漫画業界発展 桜井悠太 岐阜県出身。町田市育ち。2014年からビ・ハイア株式会社に所属。アニメゲーム漫画業界の企業様同士をビ・ハイアが10年間に渡り培ってきた4000社のネットワークを活かしマッチング、相談・営業コンサル、アニメゲーム漫画業界の求人専門サイト「ラクジョブ」の運営と各社様の求人のお手伝い。クライアント企業は年商約200億円以上の大企業から数億円の中小企業まで幅広く。趣味は、アニソンとクラシックがメインの音楽鑑賞、1ヶ月100冊ほどの読書。今日も業界発展。